孤高 国語学者大野普の生涯 [書評]
大野普といえば高校時代にこの人の手に成る岩波古語辞典を使っていた。今も書棚の何処かにあるがとても使いづらい辞書だった。小学校六年の時に父の書棚の「日本語の起源」を読んだ思い出も。その頃教育テレビに盛んに出演し、歯切れのよい口調で持論を展開していた。週刊朝日で南インド地方に日本語の起源があると主張したのは私が大学時代の頃だ。会社員になってからは日本語練習帳という本を出して売れたのを覚えている。振り返るとみな岩波書店からでたものばかり。国語の天才として学生時代から名を轟かしていたのはわかっていたがその生涯を通して知ったのはこの書が初めて。著者の川村二郎は元週刊朝日編集長。面白かったのは大野が国語嫌いにさせる原因は読書感想文だと主張してるところ。そして戦後の国字改革が日本人の国語に関する感性をだめにしたというところ。
2010-05-04 10:07
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