普天間問題報道について足りないもの [ニュースコメント]
連休中の鳩山総理の沖縄訪問で普天間基地移設問題が暗礁に乗り上げたことが明白になった。メディアは連日沖縄や徳之島の反対派集会を報道し、鳩山の5月末までの約束は果たせるのか、今頃になって県内移設、さらには抑止力に理解がなかったのは何だと追及している。日本のマスメディア特有のルサンチマンを煮えたぎらせる伝え方はこの国の政治の愚かさの理由はこの政治マスメディアにあるとでもいいたくなるくらいだ。普天間問題を実は注意深げに凝視している国家、中国、南北朝鮮、ロシア、東南アジア諸国、豪州などの視点をなぜ取材しないのだろうか。この問題を単に日米関係、そして国内の政局に固着していてはこの問題の核心や長期的な影響が見えてこない。周辺諸国の関心はこの地域にパワーバランスの真空地帯が鳩山政権によって作られるのではないかということだ。当然そこへ乗り込む国家もあるあろうし、不安に感じる国家もあるはずだ。そういうことを全く日本のマスメディアは伝えない。その中で3月にグレアム・フライ前駐日英国大使の論説が読売にあった。同じ米国の同盟国で島国のこの国の知日派の思索は参考になった。くりかえしいいたい。日本の政治の愚かさはそれを伝えるメディアの愚かさでもある。つまるところは悲しいかな現代の日本人の愚かさなのである。
2010-05-07 05:56
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