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戦後の終焉~尖閣事件がもたらしたもの~ [ニュースコメント]

沖縄県の尖閣諸島沖で中国の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で那覇地検は公務執行妨害で逮捕された中国人船長の容疑者を処分保留のままで釈放した。那覇地検の次席検事は「今後の日中関係を考慮した」とし官房長官は「検察の判断を了」としたいと会見でコメントした。中国外務省は25日未明今回の事件で日本政府に謝罪と賠償を要求すると表明した。
 この事件が日本政府と国民につきつけられた現実はあまりにも重い。もちろん日本の法治体制が蹂躙されたこともあろう。地検の検事が日中関係を考慮するという憲法上、また法律技術的にまったくおかしな判断をくだせるという日本の法制史上の瑕疵を作ってしまったこともあろう。しかし一番重く受け止めなければならないのは、近い将来に尖閣諸島とその近海という日本の領土と領海が侵略されることがほぼ確実になったことだ。今回の中国の行動の背景には政権交代後の日米関係の脆弱化があることは疑いない。この20年間中国は軍備増強を進め、対ロ、中央アジアの国境線を固める作業を行ってきた。そして海洋権益を拡大に執念をみせてきた。新聞やテレビは「海洋権益」といってるが当事者の我々日本にとってみれば「領土侵略」である。「領土侵略」と表記しないのはいたずらにナショナリズムをあおりたくないという意思と現実を直視したくないという動揺した心理がうががえる。
 日本は1945年以降65年に渡って戦争状態を経験しないできた。北朝鮮の問題などがあったが辛うじて均衡状態が保たれてきた東アジアの軍事均衡バランスが今音を立てて崩れていくのを覚える。日本の外交の基本は完全に崩れた。軍靴の音が聞こえ始めた。戦後は完全に終わったのである。中国の確信的な侵略意思に危機意識のない対応をした民主政権は国民生命を危機に陥れている。
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