SSブログ

若い世代の政治参加~橋下圧勝の背景にあるもの~ [ニュースコメント]

 週刊新潮で高村薫氏が橋下圧勝に危惧を表明し、「大阪市民の私の周りに彼を支持する人はいないのになぜ」と記していた。高村氏の周りに誰も橋下支持者がいないのになぜに圧勝。こういう様相こそが今度の大阪W選挙の持つ意味を表していると思う。今回の市長選の投票率は60パーセント。前回に比べて17パーセント増。新聞や調査期間の報告を待ちたいが、この17パーセントの投票者のかなりの部分が20代、30代の若い世代だったのではないだろうか。高村氏の周囲とはどんな人々であろうか。出版人、ジャーナリスト、学者、研究者、芸術家、政治家といった人々ではないだろうか。政治思想の違いはあるだろうが知識層であり、永田町や霞ヶ関とのアクセスが容易な人々である。彼らは保守とリベラルの違いこそあれ、中高一貫教育で同窓、同級生という場合が多かったりするのだ。高村氏の交友関係を知らないでここまで推測するのはおかしいと思うが、作家で何十年と生活してれば自然と交友関係は限られてくるのだろう。おそらく彼女の交友関係は政治思想の違いこそあれ橋下氏を批判し、平松氏に投票した。日本の社会層から彼女の交友関係の層を引き算してみたらどうだろう。そこに今回橋下氏に投票した層が浮かび上がってくる。永田町や霞ヶ関にアクセスを持たない若い世代。「ドキュン」と呼ばれる層もいたかのしれない。お金も支配層とのコネも持たない人々。彼らからすれば高齢者はそれだけで年金が保証された「持ちたる世代」である。生活保護受給者ですら「働いたらマケー」という論理からすれば「持ちたる」人々である。
 こういうことを書くと「橋下市政で犠牲になるのはそうした持たざる人々なのだ」という反論もあろう。そうなのかもしれない。そうした苦痛を覚悟してでも橋下氏を支持したのではないだろうか。副作用を前提に抗がん剤投与を受けるがん患者を想像してみよう。二重行政の構造に相当の無駄があり、それを省いてほしい期待もある。二重行政を放置できる余裕はもう今の地方行政にはないのである。
「持たざる若い世代」の政治参加。この流れは次回の総選挙で必ず明瞭となるだろう。既成政党は先読みして何らかの先手を打つかも知れない。しかし心得ておくべき事がある。そこにはポピュリズムはないということだ。 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。