緊縮財政への不満~オランド氏の優勢~2012/04/24 [政治]
フランス大統領選の第一回投票で左派のオランド氏が優勢に立った。EU危機の対応でドイツと協調し緊縮財政に務めてきたサルコジ氏への不満が形になった結果だ。
投票で問われたのは財政再建か所得の再分配かの選択だ。国民は所得の再分配を選んだ。オランド氏は富裕層への増税、銀行への新税課税を掲げサルコジ氏をリードした。日経はオランド氏を所得格差を「大きな政府」で是正しようとしていると説明している。
市場はEU危機再燃へのシグナルととり、スペインの国債利回りの上昇として反応した。スペインの危機はフランスに波及する。国民、政府、そして市場の三角宇宙の中でフランスは不安定な状態が続く。
雌雄を決する6日の選挙だが昨日も記したようにキャスティングボートを握ってるのは極右と極左だ。両陣営は秋波を送り、自分たちの支持基盤への上乗せを狙っている。中道と乖離した意見を取り組もうという奇妙な構図。イタリアの首相選出のあり方同様、 経済危機が民主主義のあり方を揺るがす。おかしな政治状況がヨーロッパで出現しだしたのは興味深い。
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