イタリア人と日本人、どっちがバカ?2012年10月14日 [書評]
- 作者: ファブリツィオ グラッセッリ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: 単行本
かつて日本人はヨーロッパではドイツに擬し、日本人とドイツ人との共通性を 見いだそうとしたが、最近ではそうではないようだ。ドイツは経済が絶好調。日本は失われた20年どころか更なる停滞のとば口にいる。筆者は在日歴20年のイタリア語学校の校長。来日のきっかけは日本文化に魅せられてということだそうである。辛辣なタイトルではあるが全体にユーモアが行き渡っていて前向きな本である。筆者は日本を「思考停止のバカ」だという。現実の深刻さに正面から立ち向かうことをせずに考えることをしないという。またイタリア人を怠け者とレッテルを貼ることに異議を申し立てる。イタリアはこの春に来日したモンティ首相による財政改革がある程度の評価を得ている。日本はどうだろうか。IMFの総会はこの東京で行われた。
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