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フランシス・フクヤマ氏の分析する中国のこれから 2013年8月17日 [政治]

 最近のオピニオン誌や週刊誌は中国経済を主要テーマに取り扱うことが多い。それだけ反響が大きいということだろう。今月出版されたVoice誌、中央公論誌もやはり中国とその経済を取り上げている。筆者が注目したのはVoiceの総力特集「中国バブルに備えよ」の中のインタビューに答えたフランシス‥フクヤマ氏。言うまでもなく『歴史の終わり』で米ソ冷戦構造終結後の世界を分析した歴史哲学者である。著作は今から20年前に発表されたものだが、今から見ると中国がこれほどまでに台頭することを読み込んでいなかったように思う。フクヤマ氏は数年前に『アメリカの終わり』を著し冷戦以降のアメリカ、特にブッシュ政権を批判し、ユニテラリズムに陥った米国に警鐘を鳴らした。そんなフクヤマ氏が今中国をどう見ているか。彼は持続可能性という言葉を掲げ、経済モデル、政治モデルにおいて危うい問題を中国は抱えているという。さらに中国はこれからあらゆる挫折を経験し、経済成長の速度が次の十年で落ちると述べる。一方安倍氏の「価値観外交」はいずれ中国と対峙する局面に備えアメリカのみならずアジアで可能な限り多くの国を味方につけるという意味で筋がいいと指摘する。このインタビューは前半が中国、後半が日本について述べており、タイトルの「次の十年で落ちる中国」には違和感を覚えるものの、自由と民主主義をかたくなに信じるフクヤマ氏らしい内容となっている。


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