夏のこどもたち 2015年8月19日 [随想]
大坂・高槻市の中1女子の殺害・遺棄事件。残忍な手口に恐怖と心を痛めている人が多いと思う。日本社会の闇の暗い部分が覗けるようで、早期に犯人を逮捕して欲しい。一方で今回の報道で気になった点をいくつか指摘したい。中1の女の子が同級生と深夜、市街地を徘徊することに大人達が許容している社会の存在だ。彼女や男子中学生の生活態度についてテレビや新聞は保護者や学校を批判しなくなった。30年前の日本社会なら想像できないことだ。30年前も深夜に街を出歩くことは当然ではあるが危険があった。そうした時間帯と場所にこどもを置くことの危うさをを社会が自覚し、防ぐ共通意識がまだあった。一方でメディアには「こどものいのちを守れ」など美辞麗句があふれている。かたちばかりの生命尊重の風潮の中で進む社会の絆の破壊。
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