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中国の国内情勢とは? [ニュースコメント]

 最近よくわからないのがメディアに登場する「中国の国内情勢」。例えば反日デモの背景には中国の国内情勢が深く関わると行った表現がされる。また昨日2010年10月30日のハノイでの日中首相会議中止の背景解説にもこの国内情勢という表現が使われた。しかしこの国内情勢はどういった勢力を指しているのか、しっかりした取材と解説がまるっきり日本のマスコミはさぼっている。軍部なのか、江沢民一派なのか、劉暁波を支持する勢力なのか、学生なのか、格差に不満を持つ極右勢力なのか。実態がまったく具体的でない。顔が見えてこないのである。例えばこれがアメリカなら今は茶会パーティー、数年前ならキリスト教原理主義者といったアメリカの保守基盤のレポートはメディアでいろいろ紹介されている。日本のメディアの怠慢が透けて見える。安全保障が戦後最大の危機に陥っている日本。メディアもナショナリズムをあおるような映像で安易に済ますのではなく取材と分析をもっと深くしてもらいたい。劣化してるのは政治や経済だけではない。メディアが一番劣化しているのだ。
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