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太平洋共同体とは~外交版TPPとしての役割~ [ニュースコメント]

 太平洋共同体という地域協力機構がある。アメリカが南太平洋の島嶼国と結んでいる地域連携であり、本部はニューカレドニアにある。TPP同様、アメリカの国家戦略の武器になる予感を筆者は持つ。加盟国にはかつてこの地域に影響力を持ち、今なお植民地を持つイギリスやフランスの名前がある。さらにはオーストラリア、ニュージーランドという西欧世界の民主主義国家も。オバマのアメリカがアジアに地域外交のバランスを変えつつある今、この太平洋共同体が安全保障の上で意味を持ちつつあるのではと思っている。キッシンジャー博士が主唱する「米国とアジア諸国は中国とともに発展する”太平洋共同体”を作るべき」という指摘(『中国について』より)は重要な意味を持つ。中国に太い人脈を持つ博士は慎重で曖昧かつ二重の意味を持つ表現を米国の対中国政策について使う。明確にいうと太平洋共同体という民主主義の連携機構を強化し、中国にも参加を求めることで、中国の民主化を促すというものだ。これはTPPが中国にも門戸を開いてるというAPECでのカーク通商代表の言葉と一致している。中国が拒否、もしくは距離をとればそれは中国の孤立となり、結果中国の政治的膨張を封じ込めることにつながる。オバマ大統領は海兵隊をオーストラリアのダーウィンに駐留させる計画を発表した。基地の前方には東南アジアが広がる。沖縄、グアム、ダーウィンという3つの基地がASEAN凝視する形となる。さらにはインドとの連携も伝わってきている。ミャンマーとの関係改善も急進捗。中国を牽制・包囲するスクラムが次第に形を見せ始めている。日本もいずれこの太平洋共同体に参画するかどうかの決断を迫られるのではと思うがどうだろうか。
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