政治の言葉「議論と論点整理」 [政治]
政府主脳の口からよく出る言葉がある。「議論を始めたいと思う」「まず論点整理をして」。この言葉から発せられるメッセージをとはなんだろうか。言葉通り受け止める人は正直な人、ナイーブな人。政府からこの言葉が発せられる場合は「決められない」「自分たちでできないから反対勢力もまきこんで」といった「治める力」を喪失し、責任回避をも含んだ意図が透けて見える。だがこの言葉、政府に逆に投げかけられた場合はどうなのだろうか。国民やメディアが政府の施策を批判する際によく使われることばが「説明不足」だ。この言葉同様に「議論」「論点整理」ががれき処理に使われたらどうなのだろうか。「がれき処理の自治体受け入れについて自治体として政府に「丁寧な説明」を求めたい」「受け入れの是非について自治体と政府で議論を始めて行く必要がある」「がれき処理受け入れについて何が問題なのか「論点整理」から始めて行きたい」などと繰り返されてはおそらくがれき処理は進まないであろう。「説明」「議論」「論点整理」この繰り返しが日本の停滞のマイナスのサイクルだともいえないか。
ポピュリズムと政治混乱はこうした政治家の言葉にも象徴されるのだ。
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