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原発が止まる日に思う2012/05/05 [政治]

 国内50基の原発が本日午後11時を以てすべて停止状態となる。新聞各紙は社説を載せている。脱原発派は次のステップにダンジョンが移ったと評価し、再稼働派は電力供給不安の危惧を高める。これまで再稼働派は次の危機を指摘し再稼働が必要と説いた。①経済空洞化②電力料金上昇③化石燃料購入で国富流失④自治体と地域経済の窮乏 などなど。脱原発派は電力会社を次の論法でダブルバインド情況に追い詰める。①電力供給の社会的責任②節電計画の明示③企業そのもののスリム化 こうした攻防の先に見えてくるのは我々がこれまでの豊かさを失うということだ。大量消費社会との決別といった恰好いい物ではない。これまで当然のものと思われた利便性をどんどん失い、年金や健康保険制度の崩壊のスピードをさらに上げる。老朽化している社会インフラの整備にも事欠くだろう。おそらく、それは電力会社の倒産危機から具象化が始まる。毎年3兆円の赤字を出す産業は普通なら数年で壊滅する。社会インフラに関わるものは政府の膨大な公的資金の投入となり、実質上の国有化となる。最近ではりそなホールディングスが念頭に浮かぶ。問題なのはこれが一銀行に関わるのではなく電力産業という産業全体に関わる構造になっていることだ。化石燃料費、原発安全対策費、火力建設費、原発事故補償費、除染費、廃炉費、再生エネルギー購入費。。。。膨大な費用の原資となるのは税金と電力料金の値上げだ。
 我々国民の総意がそれでも脱原発を選ぶなら筆者はそれに従う。だが一方で「節電疲れ」といった声が聞こえてくるのも事実だ。とりあえず1年後に電力会社の経営危機が顕在化する。いやそれより早いかも知れない。これだけは事実だ。ポピュリズムとルサンチマンの気に満ちたこの国とこの国の民は破滅願望の気もため込んでいる。

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