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内閣参与に注目 2012年12月27日 [政治]

 第二次安倍内閣がスタートした。昨日の夜のテレビニュースは組閣情報でにぎわった。筆者はこの中で内閣参与に興味を持った。民主党内閣でやたらに増えたこの役職。政治主導をみせつけたい官邸の飾りか総理の精神安定剤に過ぎないと思ったのだが安倍氏はどうやら批判的に継承するらしい。今回四人の参与が決まった。飯島、谷内、濱田、そして丹呉の四氏。それぞれ特命があるとのことだが筆者は丹呉泰健氏に注目したい。財政が特命だそうだが、それ以外の役割を担うのでは思うのである。BSプライムニュースで武藤敏郎元財務次官の発言を聞いて考えさせられるのは総理と同じ視点の高さを持っているということ。総合的で俯瞰のできる視座を持ってると思うのだ。例えば原発事故について考えよう。原発の専門家であっても外交防衛の知識がなければプルトニウムの処理で外交問題が発生するとは想像しづらい。計画停電や揚水発電に知見はあっても経済の空洞化問題は誰かが解決すべきと考える。これらをすべて俯瞰できるのは政治家なのだが、総理か官房長官の位置にいないとなかなか見えてこない。しかしながら官僚で唯一これに近い立ち位置でものをみることができるのが財務次官という立場だ。丹呉氏は財務次官を退任後、経団連の主査を務め、これからの日本経済の方向性の論点をまとめるなど経済の舵取りの視点も持っている。経済担当の濱田氏が金融政策に専念できるし、時としてリフレ派のブレーキ役を麻生氏と担えるかもしれない。だが筆者が一番期待しているのは丹呉氏に日本経済の新たな成長性を切り開く舵取りを担ってほしいということ。家電や自動車産業がコモディティ化しつつあるなか、これから何を新たなものつくりの基盤に持っていくのか。例えばアメリカやドイツに席巻されている医療器械などは新興国がなかなかまねのできない分野である。ものつくりの技術は筆者がこの欄で繰り返し言っているように資源開発の技術力にも転化できる。そのアイデアと実現のための施策作りに汗を流してほしいのだ。後付け加えるとすれば彼の人脈である。かれが所属していた経団連と官邸の関係性の修復だ。民主政権と米倉経団連の不協和音は六重苦にあえぐ日本経済をさらに混乱させた。アベノミクスと経団連との調整役を彼に担ってもらいたいと思うのだ。丹呉に注目すべし。彼をして「財務省支配の走狗」などと叩くようなメディアは何にもわかっていない。
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