官僚人事異動に安倍カラー平成25年6月16日

　官庁の人事異動が発表され、「安倍カラー」が出たとの評判らしい。象徴は外務・厚労・財部の事務次官三人事だと今朝の報道ステーションSUNDAYで後藤謙次（元共同通信編集局長）が述べている。外務の斎木昭隆氏は日本人拉致問題で安倍晋三氏と共に戦ってきた盟友とも呼ばれる存在。安倍外交を支える事務方として就任が確実視されていた。河相周夫氏は安倍氏の訪米スケジュールの調整がうまく進まないなど、安倍氏の信頼を得ることができず9ヶ月で交代。民主時代の外交政策との訣別ともいえる。ちなみに斎木氏も河相氏も父が外務官僚である。次に厚生労働事務次官。これに村井厚子社会・援護局長が就任する。郵便制度悪用事件で逮捕・起訴され（後に無罪）た過去を持ち、地方国立大学出の女性官僚として今回白羽の矢が当たった。安倍氏のいう「再チャレンジ」という言葉がそのまま当てはまる人事である。最後に財務省の事務次官に香川俊介官房長である。これはもちろん消費税対策である。民主政権のもとで消費増税を指揮した事務方である。民主党とのパイプも深い。筆者は来年度の消費増税は景気次第だと思っている。万が一増税見送りの場合も含め、消費増税のキーパーソンを司に置いておくということだ。今回の人事異動は「さらば民主党・安倍長期政権の始まり」の象徴だろう。