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田中角栄とは何ものだったのか 2016年2月2日 [政治]

 田中角栄(1918−1993)。彼が死んだ12月にある小説が上梓された。『天才』。作者は石原慎太郎である。石原は自民党時代に田中の手法を批判し、政治的には福田や佐藤と近かった。その石原がなぜ田中角栄なのか。編集者なら書かせてみたい作家とテーマである。田中の育ちや思考をややティピカルに描きすぎとは思うが、政治家で作家ならではの筆致は引き込む力がある。田中と石原に共通点がある。二人ともアメリカに嫌われたことである。田中は中国に接近し、独自のエネルギー外交を実行しようとした。石原は『Noと言える日本』。オバマ外交の動揺が同盟国の間で「アメリカは信頼できるか」という疑惑を生じさせている。中国が尖閣を侵略した場合、日米安保が機能するのかどうか?アメリカが日本を助けないと中国が判断した場合尖閣は中国のものとなる。田中は日中友好を築いた政治家とされる。だが田中的な中国との距離が近い政治家が日本にいたとしても中国は尖閣侵略の意志を捨てないだろう。米大統領選の年。日本はアメリカとのつきあいを再考する年になる。
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