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男の教養 [書評]

男の教養

男の教養

  • 作者: 福田 和也
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2010/10/26
  • メディア: 単行本
腰帯の「いい酒が飲めるか」「いい女とつきあえるか」「いい友達がいるか」それが人生の勝負でしょ。。。に惹かれて買ってしまった本。友はともかく、酒と女の面から言うと自分は敗者だな。まあこれはいくら努力しても時間無駄だから。
福田和也という人物はメディアによって顔を使い分けている。テレビはフジテレビ以外殆どでない。しかもその際の発言は常識と市民的教養を兼ね備えた慶応大学教授のものだ。一方voiceや文藝春秋(なぜか正論にはあまり書かない?いや全く書かない?)では保守の大看板を背負った物書きになる。これは江藤淳や福田恆存の系譜の継承者然ととした趣だ。そしてSPA!やこの本のような無頼を気取りもしくはカウンターカルチャーやサブカル(模型とか)に精しい中年暴走オヤジの毒舌バージョン。いったいどれが福田和也なのか。。。
まあどれもが福田和也だと思う。自分の胸に手を当てて考えればそうだろ。まじめ一徹なやつでもコンビニで成人雑誌をチラ見するではないか。ただメディアを選んでそのメディアに即した対機話法をやってるに過ぎないと思う。別な言い方すれば広告代理店的とでもいおうか。福田和也から「異議あり!」なんて言われそうだが。福田のようなある時常識人ある時保守思想家ある時サブカル親父という戦略的で明瞭なメディアの使い分けで獲られる言論の三角宇宙はある意味健全な公共空間だと思う。いいかえれば自由にものが言える空間である。

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