少子化との闘いは五十年戦争 [ニュースコメント]
先週プライムニュースで大学生達が今現在の政治観、職業観、結婚観、家庭観を語っていた。結婚観、家庭観についてはほとんどが結婚したいとし、こどもは二人以上と述べていた。しかしそのための経済的余裕がないとも。「結婚したいが金がない」これが若者達の気持ちだろう。
少子化はジェネレーションにまたがる問題である。本来なら三十年前に解決策を講じていなければならない問題だった。すなわち団塊の世代が30代の時期だ。いまさら過ぎたことをいうつもりはない。少子化を克服するにはやはり30年は少なくともかかるということだ。とにかく団塊の世代が年金を受け取り続ける30年から40年間は緊急事態である。年金給付の削減から我々は逃れることはできないだろう。それでも年金制度を維持できるかはわからない。若い世代には3人以上の子どもを持てば豊かに暮らせるようなモチベーションを早急に作るべきだ。また地域ごとに合計特殊出生率を発表し、2.1以上の数値を出している自治体には補助金などで優遇する制度もぜひものだ。きれい事をいえる状態ではない。産めよ増やせよ政策を断行しなければ、我々は年金もない健康保険制度もない、生活保護もない、セイフティネットのない国に向かっていることを自覚すべきだろう。どこかの国に頼ることはできないのだ。日本はドイツがあるギリシャではないのだ。
すでに遅きに失した少子化対策。解決には強烈な副作用と痛みを伴いながらおそらくは五十年の年月が必要となるだろう。解決のためにこの国の民主主義が対応できるのか?戦う覚悟があるのか。若い世代に期待するしかないし、我々はそのために豊かさ、快適さを捨てる覚悟もいるだろう。
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