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破滅衝動~滅びへと向かうエネルギー~ [ニュースコメント]

 政治も経済も今この国は閉塞の最中にある。例えばエネルギー問題。地元の納得が得られない原発再稼働。一方で化石燃料の膨大な輸入による貿易赤字。さらに電力供給の不安定さを忌避して海外への生産拠点を移す企業。負の連鎖が日本から富を奪い、国の財政を揺るがし国民は貧しさに直面することとなる。政治の惨状はいうまでもない。こうした負の連鎖を動かす何ものかのエネルギー。この国をあるときには覆い尽くしたカタストロフィー、あるいは暗緑の深い淵に誘った何か。政治経済にまたがるその何を今、見つめる必要があるのでないだろうか。凡庸なるものは歴史をひもとく。例えば日本を敗戦へと導いた昭和初期、あるいは帝国主義の波が押し寄せた幕末。戦国、さらには応仁の乱、源平の戦いにまで遡るのもいい。かくなる小生も凡庸なる才の持ち主。その凡庸なる思考で、閉塞の前の直近がいかなる時代であったのか時代を抽出して並べてみる。昭和の前の大正、幕末の前の化政。戦国の前、応仁の前、源平の前はレンジが切り辛いので省く。大正と化政の時代。大正デモクラシーは日本に広がり、文化文政は江戸文化の爛熟とされる。文化の花咲いた時代。それが両者に共通しているのではないか。その文化の花を咲かせたのは富と平和。あるものは酔いしれ、あるものは安逸に時を過ごしたののかもしれぬ。Japan s No.1。内向き思考で外には日本のやり方が世界に通ずる蓋然性を持つ、そんな思いを持つ者が多かったと思うのだ。それがある程度に達したとき、この国の人々は破滅に向かう何ものかにとりつかれてしまうのではないだろうか。日本の自殺願望。こうした属性が仮にあるとしたら、何がそうさせるのだろうか。四方を海に囲まれ、言語も他と違う、一国にして一国の文明をを持つ(ハンチントンの指摘した)風土の病いなのか。
 この国にまだ賢者がいるとしたら、国の自殺へと向かう衝動を鎮める処方をどう求めるのか。
文藝春秋三月号にグループ1984の論文が37年ぶりに再掲された。タイトルは『日本の自殺』アジェンダは放置されたまま37年の時間が失われたのだ。



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