党名「国民の生活が第一」2012/07/14 [政治]
これまで民主党のメインスローガンだったものをそのまま党名にしてしまった「国民の生活が第一党」。おかげで離脱を受けての記者会見で苦渋の表情を浮かべる輿石幹事長のバックボードには、それまで描かれていた「国民の生活が第一」が消えてしまった。例えは悪いがこれ以上の最後っ屁はないだろう。テレビや週刊誌などはこれまでとこれからを二分割で映像的に比較し、民主を揶揄することを念頭に置いたものだ。マニフェストポピュリズムをまきちらして政権を奪取した小沢一郎氏は今度は消費増税反対と脱原発の二つを前面に押し出して総選挙に備える。そこにはなぜそのマニフェストが現実に実行できなかったのか客観的な分析を行った形跡もなければ、これまでのマニフェストを実行するための具体案の明示もない。これも例えが悪いが政治家のサイコパスのようなものだ。
「国民の生活が第一」。このスローガンそのものかどうかは知らぬが、同じような主旨を掲げて躍進した政党がユーロにあり、その国は民主主義の発祥の地で知られる。反緊縮策を掲げて総選挙で勝利した急進左翼進歩連合である。しかし彼等の選択肢では国家の破綻を恫喝カードにして借金の帳消しと、支援を要求するたかり国家の道しかない。日本と違うのはギリシャにはユーロというたかる政治・経済体制が日本にはないのである。ギリシャの将来にはあの青い空と輝く陽光とは真逆の黒雲がただよっている。「国民の生活が第一」。長い党名でそれを伝える側は苦労してるという。
筆者はさらにこの党名に文言を加えたい。「未来の国民の生活よりも今の「国民の生活が第一」 。この政党が勢力を伸ばすようでは日本はギリシャを笑えないであろう。まあ財政状況はギリシャ以下なんだそうだが。
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