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アベノミクスと国柄 〜BSプライムニュースフジ〜2013年8月5日 [ニュースコメント]

 アベノミクスと国柄は共存しうるのか。三本の矢の戦略の向こうに日本の「良き国柄」(歴史や文化、制度の流れ)は保全しうるのか。国民の多くが持っているだろう危惧をテーマに西部邁氏と柴山桂太氏をパネリストに招いて2時間議論した。二人はアベノミクスの3本の矢のうち、金融緩和策と財政出動は諒としつつ、成長戦略の背景にある、規制緩和とグローバリズムに関しては極めて否定的に捉えていた。規制緩和を叫ぶ論理のデマゴギー。グローバル主義に潜む価値のアメリカナイズと平板化。こうした議論で日本人が陥りがちなのは明治維新の「開国神話」である。日本は有史以来何度かグローバリズムに遭遇している。古くは四世紀から五世紀、遣唐使の時代、日宋貿易、日明貿易、南蛮貿易の時代である。不思議なことにその後に日本は国を閉ざす鎖国を選択している。逆に言えばグローバリズムの後には必ずその逆の波が来るということである。長いレンジで歴史を考えれば、軽々に我々がグローバリズムに対して直近の「開国神話」に囚われるのは危ういのである。西部邁氏と柴山桂太氏。彼等は佐伯啓思氏を通じてつながっている。この二人が描く国家像とは何であろうか。柴山氏は「何を守るか」を考えよという。例えば大学の英語教育。グローバル人材を育てるという目的のために小学校から大学教育まですべて日本語でできる授業という文化基盤を破壊していいのか?アジアで唯一、その国の言語で高等教育が行える国のソフトウェアを毀損していいのか?オバマ政権もヨーロッパも行きすぎた規制緩和を元に戻す動きが出ている。翻って日本はどうなのか。失ったものは簡単には戻らないのである。 


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